自己破産の具体例:給料の差し押さえで生活が苦しくなった
ここでは、すでにお給料の差し押さえを受けている方が、自己破産をするケースについて解説しています。
状況
Eさんは、5年前から消費者金融などから借金をしていて、いまでは350万円近くまで膨らんでいます。返済が滞りがちで、ついに1ヶ月前からお給料の差し押さえを受けるようになりました。手取り額の4分の1が差し押さえられてしまい、生活に行き詰った状態にあります。
| Eさんの家計の状況 | |
| =収入= | |
| Eさんの給料 | 手取り170,000円 |
| 差し押さえ額 | 42,500円 |
| 合計金額 | 127,500円 |
| =支出= | |
| 家への生活費 | 20,000円 |
| 昼食代 | 15,000円 |
| 小遣い・交際費 | 30,000円 |
| 携帯電話代 | 15,000円 |
| 雑費 | 8,000円 |
| 保険料 | 7,000円 |
| ガソリン代 (通勤のため) |
12,000円 |
| 借金返済 (差し押さえしている業者以外のもの) |
40,000円 |
| 合計金額 | 147,000円 <赤字19,500円> |
自己破産を選択した理由
Eさんは、このような状況のため、自己破産をすることを考えました。その理由は以下の通りです。
- Eさんは、差し押さえをしている業者に、毎月無理のない範囲での分割支払いにしてほしいと交渉したものの、業者が受け入れてくれなかったこと
- このまま差し押さえが続くと、毎月の収支が赤字となり、経済的に非常に苦しくなることが予想されること
- Eさんはまだ若く、これから結婚も控えているので、できるだけ早く借金問題を解決したいと考えていたこと
- Eさんは、同居している父親名義の車を使用しており、特にこれといった財産はなかったこと
以上の理由より、任意整理や個人版民事再生の手続きでは、月々の返済が難しいと判断されたため、自己破産を選択することになりました。また、お給料の差し押さえを早急にとめる必要があったため、少額管財事件として申立てを行いました。
自己破産の結果
裁判所に少額管財事件として自己破産の申立てを行った結果、申し立てからまもなく、破産手続開始決定が下された。破産手続開始決定と同時に、給料差し押さえの効力が失われ、破産管財人が給料差し押さえ行為を取り消した結果、給料は通常どおり支払われるようになった。その後、裁判所によって免責決定が下された。
強制執行(差し押さえ)現在お給料の差し押さえを受けている方は、少額管財事件として自己破産手続きを申し立てることによって、差し押さえを早い段階でとめることができます。
同時廃止事件として申立てを行った場合は、破産手続開始決定が下されることで、差し押さえが中止されるにすぎず、免責決定が確定するまでにああいだ、お給料が天引きされる状態が続くこととなります。免責が決定することによって、破産手続開始決定が出てから免責決定が下されるまでの間に天引きされたお給料を受け取ることができますが、3ヶ月程度お給料が天引きされる状態が続くことは、経済的に大きな負担となる場合があります。
少額管財事件として申し立てる場合は、別途管財費用がかかるというデメリットもありますので、自己破産される方の経済状況やお給料の差し押さえの状況などを見て、少額管財と同時廃止のどちらで申立てを行うべきかを判断することとなります。
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